OUR SCHOOL vol.3 芸術係数 「関係性の美学とリレーショナル・アート」
/event /2013 /埼玉(きたもとアトリエハウス)
芸術係数は都内を中心に読書会やトークイベント、展覧会などを開催していますが、今回は埼玉県北本市のきたもとアトリエハウスを会場に出張読書会を開催します!
今回は「関係性の美学」中で取り上げられている アーティストや作品/プロジェクトの画像や動画の紹介と解説を中心に進行し、質問の時間も長く取りたいと思っています。
1998年に刊行された「関係性の美学」は、フランス人キュレーターで批評家のニコラ・ブリオーが、当時美術批評やアカデミックな研究の世界では無視されていた同時代(主に1990年代のヨーロッパ)のアーティストや作品を理論化し、プロモートするために編まれた論文集です。
ブリオーの主な目的は90年代の美術に批評的・理論的な言葉を与えるというものでしたが、「関係性の美学」というコンセプトはその後2000年代以降にも影響力を維持しています。リクリット・ティラバーニャやピエール・ユイグ、ドミニク・ゴンザレス・フォレステルらが世界的に評価を高める一方、ブリオーが同書で取り上げていない「リレーショナル・アート」の後継世代とも言える、ティノ・セーガルやマーティン・クリードが注目を集めていることからもそれは明らかでしょう。
「関係性の美学」はブリオーがキュレーションした展覧会の実践を通じて書かれたものなので、全編を通じて数多くの作品が紹介されています。が、本書には図版が添えられておらず、ブリオーによる作品記述もあいまいで正確さを欠いているため、「リレーショナル・アート」や「関係性の美学」の具体的イメージを捉えにくくなっています。
読書会では、それらの作品をスライドや動画で紹介しながら解説します。「参加型」作品や「コミュニティ・アート」の範疇には収まりきらない「関係性の美学」の可能性を知るいい機会ではないでしょうか。また、会場となるきたもとアトリエハウスの可能性についても考察できる機会になればと考えています。
みなさまどうぞぜひお気軽にご参加ください!
日時:2013年6月9日(日)14:00-17:30
場所:きたもとアトリエハウス
参加費:1,800円(お菓子とワンドリンク付き)
読書会終了後講師を交えて交流会を開催します:会費500円